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「マイルド」「ライト」表示禁止 米たばこ規制法案可決

 【ワシントン=渡辺浩生】米上下両院で13日までに、たばこの製造・販売・広告に対する大幅な規制権限を食品医薬品局(FDA)に付与するたばこ規制法案が可決された。オバマ大統領が近く署名し成立する。健康被害が指摘されて以来、数十年にわたり、政府による強力な規制は業界の反対に遭ってきたが、今回の規制法案成立により、米社会におけるたばこの地位が決定的に変わるのは間違いなさそうだ。

 法案は上院で11日に賛成79、反対17で通過した。12日には下院で賛成307、反対97の圧倒的多数で可決された。

 新規制はメーカーと喫煙者に変化を迫る。たばこの表示に「マイルド」や「ライト」、「低タール」といった健康被害が軽減されるような表現が禁止され、名称が変わるたばこもでてくる。

 FDAは、たばこの常習性を減退させて、禁煙をしやすくする水準までニコチンの含有量を減らす権限を持つようになる。若者を喫煙に引き付けるような風味の添加も禁じられ、たばこの風味は変わる。メントールの添加は健康への影響を調査した後判断する。

 また、パッケージの50%は健康被害を警告する表示で覆われ、メーカーがFDAに支払う手数料の転嫁でたばこの価格は値上がりする。主な読者が18歳未満の雑誌への広告を制限、学校や遊び場周辺での屋外広告も禁止する。

 米国では成人の喫煙率が約2割で、年間40万人がガンなど喫煙が関連した病気で死亡している。議会予算局(CBO)は今回の規制導入により、今後10年間で若者の喫煙を11%、成人を2%減らすと試算する。

 自らは禁煙に苦闘しているオバマ大統領だが、法案の可決を「われわれの子供を喫煙から守り、公衆衛生を改善する」と歓迎、近く署名する考えを示した。

 米国では1964年、公衆衛生局長官が、喫煙とがんの関連性を報告書で初めて指摘。71年にテレビとラジオのたばこ広告が法律で禁止され、88年には旅客機内の喫煙に関する規制が導入された。しかし、業界は強力なロビー活動で規制強化に抵抗を続けてきた。

 今回の法案について、大手メーカーの中で唯一、最大手フィリップモリスの親会社アルトリア・グループが支持を表明している。「新製品を出すことがほぼ不可能になる」と業界関係者が見る中、規制に適合することで市場を独占できると判断したとみられる。

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